初心者に捧ぐ反面教師
 
今さらながら競馬ってのは奥が深い。
読みがいがあり、研究しがいがある面白いゲームなのだが、
その奥の深さゆえに初心者には取っ掛かりにくい

今にして思い返してみれば俺も競馬始めて数年は、マズい買い方でムダに金を捨ててきたと思う。
あれを半分でも何とかしてたら(ってか使ってなかったら)もう少し俺の部屋の様子も華やかになってたことだろう。
そんな俺だけに、今から競馬を始める人や最近始めた人に賭け方の正解を教えてあげたいのは山々なのだが未だに俺もその答えに行き着いていない。
だが正解は知らなくても俺のやってきた事を記すことによって、いくつかの不正解を反面教師的に伝える事はできるかもしれない。
そこで今回は俺が競馬を始めた頃、どんなダメ予想をしていたかを恥ずかしげもなく晒してみる。


競馬は血のロマンなどとよく言われるが、競馬を始めた頃の俺は、どーもその血統というのが好きになれなかった。
当時読んだ本が悪かったのか、周りのアドバイスが悪かったのか、俺の中で血統というものは、 要はイイトコの子は優秀で、そうでない子は凡庸であると言っていると解釈したのだ。
別に金持ちな家でも両親が特別優秀でもない家に育った俺としては、どーしても そんなものは認めたくはなかったという訳だ。

大学時代にダービースタリオンが大流行、そんなブームに乗っかったこともあって、ある程度は種父馬等の知識は得るも、 やはりサンデーサイレンスのような高額馬を付けるのは気が引け、安い馬ばかり付けていたのを憶えている。
結局ブリーダーズカップで立ち打ちできるような馬はできなかったのだが。

では、血統に対してむしろ嫌悪と言ってもいいくらいに距離を置いていた俺は、競馬を始めた当初、どのような予想を行なっていたのだろう。

競馬予想に関して、全く知識の無かった俺は当時、買ってきた競馬新聞を広げて考えた結果、今考えると恐ろしく浅はかと思える境地へと至った。

どーも素人の俺にはレースの映像は、4コーナーまでは おまけみたいなもので、要は最後の直線をいかに速く走れるかが総てに見えていたのだ。
ならば競馬新聞には必ず載っている『上がり3ハロンのタイム』を中心に予想すりゃ、競馬なんて当たるんじゃないかという考えに至ってしまった。
もし まだ競馬を始めたばかりで、これと同じような境地に至っておられる方があれば、忠告ときます。

やめといた方がいい。
おもしろいくらい外れるから。


負けを繰り返すうちにさすがに俺も色々な要素を付け加えて考えてみたりもした。
たとえば、ハイペースなら35.5秒以内、ミドルペースなら35.0秒以内、スローペースなら34.5秒以内とか、
更に発展形は阪神・中山は坂があるので+0.5秒とか。
この理論では開幕週でもない限り、逃げ馬が勝つ事はほとんど無い。
結局ホクトベガが勝ったエリザベス女王杯から競馬を始めてやっと当たったのがライスシャワーが勝った春の天皇賞。
その間よく辞めなかったと感心する。

さて、過去の上がりタイムを比べただけでは何で当たらないのかを今だから考えてみると、
同じ馬が同じ調子で同じペースで走っても、競馬場・天候による馬場状態・開催週によっての馬場状態・季節・ペース・展開などによって上がりは変わる。
そもそもその日は上がりタイムが速いのかにもよるし、上がりがかかる方が追い込みは利くのだから 過去の上がりタイムから追い込める馬を探そうってのも矛盾した話って事だろう。

上がりを予想に組み込むのはアリだが、それだけでは何かと足りないってのが教訓かな。


そんな当たらない初心者だった俺がある日出会ったのが、ツレが持ってた某競馬雑誌をたまたま読んだ中に連載してた結構有名な連載記事だったのだが、このあたりの話は反面教師の話とは違うのでまたの機会に。
 

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