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よし、暗い話をしよう。
日本は『失われた三十年』なんていわれていまして、ロクに所得は上がらず、外国との相対的な格差がどんどん広がっていき、日本の首都に家を買えるのは一部の金持ちと外国人、なんて世の中になってしまいました。
多分に漏れず金銭的には豊かとはいえない生活しかしてきていない俺はもはや齢五十、明るさの無い未来に不安しかない日々を送っているのです。
多くの日本人が同じような状況なのだとは思いますが、普段の暮らしぶりを書き出してみる。
景気は回復していってるといわれているが、収入は変わらず税金や保険料などのむしられる金額ばかりが上がっていくので、手取りは年々減っている。
維持費がばかにならないので車は持っていない。
生活費で手一杯なので、貯蓄はできない。
外でお茶しようとなると、マクド1択。
家は買うべきか借りるべきか論争があるが、後者を選んでいるがゆえの老後の住処を持たない不安。
国民年金は滞りなく納め続けているが、フリーランスなので老後に貰える年金額は少ない。夫婦の年金を合わせないと家賃すら賄えないかもしれない。
「こんなことをやってる場合なのだろうか」という強迫観念が常時つきまとっているので、ゲームなどの娯楽に昔のようにのめり込めない。
50歳を超えると年齢ではねられることが多く、仕事もなかなか採用されなくなると聞いている先行きの不安。
認知症の父を遠方に待つ不安と、介護していない後ろめたさ。
もはや言うことも聞かず、かといって自分で考えて動くこともしない子どもたち。
と、まぁ多くの日本人が同じような状況なのだとは思いますが、就職氷河期世代は一生報われないなんていわれたりしますし、もう死ぬまで節約のことを考えて終わるんでしょうね。
絶望は死に至る病
と、フロイトは言った
と、エヴァンゲリオンで言っていた
(三段論法)
それにしても、多くの日本人が同じような状況なのだと思うのに、疑問ばかりが湧いてくる。
車を持っている家のほうが多いのはなぜだろう。
スタバが軒並み満席なのはなぜだろう。
都会の居酒屋が盛況なのはなぜだろう。
昔ほどホームレスを見かけないのはなぜだろう。
ゲーム機がバカ高くなっても持っている人が多いのはなぜだろう。
どんなに不景気でどんなにむしり取られても、主導している与党に票が入るのはなぜだろう。
多くの日本人が同じような状況なのだと思うのに、なぜか俺だけ路頭に迷う未来が見えてきた。
不安や恐怖は無知から来るともいう。そこで自分を安心させるため、フリーランスの生き残り戦略的な啓発本を買って読んでみた。
読んでみた内容を要約すると、
「フリーランスは大変だから頑張れ!」
という内容だった。
まったく気持ちが楽になることはなかった。
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