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4月2日

関東に出てくる車窓から見た景色が、心情と相まってとても寂しく映ったことを日記にしたためたあの日から、もう十年に近い時が経った。
友人の誘いを受けて参じた東京のお仕事でしたが、九年と八ヶ月間勤めましてついに終了を迎えました。

大阪に帰ろうか。。。
そう思う理由は二つ。
・友人知人のほとんどは関西にいる
・一人暮らしの親が実家にいる

俺は天下気ままなフリーランス。気の向くままに仕事をしながら日本各地を転々とするのもまた、楽しそうでよい。
「俺はあの雲のように自由気ままに生きるのよ」
かつてフリーランスの鏡ともいえる『雲のジュウザ』もそう言っていた。

しかし、そうもいかない。
十年前には幼かった我が家の子供たちはもはや千葉の人であり、気安く転校というわけにはいかないのだ。
実力に乏しいフリーランスにはその肩書に反して、なかなか自由な選択肢は無いようである。


4月9日

テレワークは人を堕落させる。
堕落した人間が言うのだから間違いがない。
そして、そんな堕人間もひとたび野に放り出されれば、真っ当に働くしかない。

なぜか働く現場はすぐに決まった。
年齢で弾かれそうなものだが、有り難い反面、大変な現場である可能性も感じる。

昨日と今日、久しぶりのスーツに身を包み、満員電車にもまれて出勤した。今日などは「台風なみの大雨」とやらに濡れながら歩いた。
通勤だけで疲れる。勤務時間ずっと仕事に向き合っていることにすら疲れる。
長い間、天候に左右されない安全な場所で温々と慣れた仕事をこなしていた。そんなヤン・ウェンリーの最も嫌うポジションから一転、前線へと戻ってきた。
これはリハビリなのだ。


4月11日

まだ木曜か。。。キツいな。

子供がよく言っている。「週に五回も学校があるのは多過ぎる」だの、週始めは「明日から学校イヤだなぁ」だの、週末には「今週の学校が終わった。こんなに嬉しいことはない」だの。

学生をやっていられるうちに楽しんでおかないともったいないよと、諭すことにも飽きたものだが、分かっているけどつらいものはつらいと子供は言う。

そして今週、俺もよく分かった。
働かないと生きていけないのは知っているが、つらいものはつらいと。


5月30日

なけなしのお小遣いの範囲内で馬券をたしなみ、できる限りの少ない買い目で効率よく当てて資金を増やしたい。私を含め、とくに家庭を持つ多くの競馬ファンは、きっとそんなふうに思っていることでしょう。

しかし、競馬というのは胴元の居るギャンブルですから、一部の勝つ人と、大部分の負ける人が発生する仕組みになっているわけです。
ふだんの生活に一所懸命で、日頃から競馬の研究にばかり時間を割けない人達が、この『一部の勝ち組』に入り続けるのは、至難の業なのです。

そうなりますと、自力で当たらないのなら当てられる人に聞いてみようと、他力本願になるのも仕方のないこと。そこでついつい参考になればと見てしまうのが、専門家の予想。
ところが、これがなかなか参考にならないのです。

彼ら専門家が競馬予想を仕事にしているということは、その道のプロであるということです。そしてプロには大きく分けて、『馬券で稼いでいるプロ』と、『予想で稼いでいるプロ』がいると思えます。
前者のプロは、基本的に我々には何も教えてはくれません。これは考えてみれば分かることで、他人が自分と同じ馬券を購入すればするほど、当たったときの配当が下がるからです。なので、当たり馬券の配当で生計を立てている人は、その買い目を他人に教えたりはしないはずなのです。
ということは、我々がふだん目にするような買い目を公表している予想家たちは、みな後者の予想を他人に教えて稼ぐタイプのプロ、いわゆる予想屋というやつだと決め付けてよいと思われます。おそらくテレビや講演への出演や著書の売上、原稿料であったり、ブログや動画の広告費などで稼いでいるのだと想像がつきます。

では、どのような予想家が、我々に恩恵を与えてくれるプロと呼べるのか。
それは、『過去に大当たりしたことがある人』ではなく、『コンスタントに勝ち続けている人』でなくてはいけないと、私は考えています。


数年前、G1前夜になると、『競馬予想TV』という番組を見ていた時期がありました。レギュラーの予想家(毎回六人〜八人くらい)が独自の予想法で導き出した買い目を披露する番組なのですが、これが滅多に当たらない。私が視聴していた数年は、G1レースの番組年間収支は軒並みマイナスでした。
予想家たちが本当に安定的に馬券を的中させることができるのなら、予想法が違ったとしても、彼らの予想はかなりの頻度でカブるはずなんです。そして結果も、トータルで大勝ちする人から、少しプラスで終わる人くらいの幅に分かれるはずなんです。
でも、そうはならない。
ほとんどの予想家がマイナス収支で、たまに少しプラスの人がいる程度。これでは配当で生活なんてできないのだから、予想屋としてやっていくしかない訳です。

また、ここ数年でよく知られるようになった予想家に『じゃい』さんがいます。彼も「大当たりした芸人さん」で名を上げた人だと見ています。
話題だったので昨年から私もG1の前には『じゃい予想』を見てきました。
が、昨年のG1全24戦で的中は秋の一度。今年はダービーが終わった10戦時点ですが、的中はオークスだけ。とても乗っかりにくい的中率です。
そして何より、決定的に残念なのが、買い目が多過ぎて、そもそもマネをできないという問題があります。
例えば先週のダービーの『じゃい予想』では、97点買いの買い目が公開されていました。百円単位で買っても9700円、万馬券を当てないとトリガミになると言わんばかりの縛りプレイです。
言っちゃ悪いですが、毎回そんなに買っていいなら、私の方がもうちょっと当たります。

じゃいさんに限らず、私のイメージでは、予想家の買い目というのは総じて数が多い。
競馬ファンの参考になろうという気があるなら、せめて買う馬は5頭以内に絞ってほしいところです。
「馬連3頭ボックス買いでコンスタントに稼ぐ!」
みたいな人はいないものでしょうか。

我ら『小遣いやりくり家庭持ち男』たちの救世主となる予想家は、いつか現れるのでしょうか。

なんて書きながら、過去にも同じようなことを書いたような気がしてきました……


6月8日

四月から職場が変わりまして、かつてのテレワークの日々を懐かしみながら、毎日電車に揺られております。

主には総武快速の『増2号車』に乗って揺られています。(鉄道マニアック知識)

ここ数年のお気楽なお仕事ばかりをこなし続けてきたことで体内に蓄積してきた安楽的な物質を一気に絞り尽くすかのように働きまくっております。
労働というのはこんなに苦しいものだったのですね。最近では、世の働く皆さんにはもう敬意ばかりが湧いてきます。これが『意識改革』というやつでしょうか。
そんなこんなで日々、心身ともに疲弊していっております。

ただ、今の現場には相棒がいます。
三月までの現場から共に抜けてきて、今の現場にも共に入った仲で、ずいぶんと助けてもらって、なんとか生き延びています。
有り難いものです。

今週末もですね、もう当たり前のように土日ともに働かねば達成できぬ製造スケジュールを課されておりますので、お仕事するのは仕方がないのですが、現場が休日で閉まっていて入れないとのこと。

俺の方がまだ不慣れな作業なもので、土曜くらいは相棒と相談しながら作業を進めたかったのだけど。

すると相棒が、
「ウチでやりますか。モニターの予備もあるし」

コイツ・・・めちゃくちゃ良いやつだ!

しかも、これは学生が試験前によくやる、
「ウチで一緒に勉強しようぜ!」
のノリみたいで、少しワクワク感すらある。


そして土曜日の今日、俺は総武快速に揺らながら、相棒の家に向かっています。
もちろん『増2号車』に乗って。


6月16日

先週に続いて、この土日もお仕事は終わらない。なんかもう、ずっと働いております。
まぁ、控えめに言ってしんどいよね。

良いこと悪いこと、幸運と不運、楽なこと辛いこと。自然界において、これらのようなプラスとマイナスのバランスを保とうとする力が働くのならば、辛い仕事にどっぷりと浸かっている今こそ揺り戻しの力が働くチャンスなのではなかろうか。
そう考えて、競馬に張り込んでみました。

しっかり負けました……

流れの悪い時は何やっても上手くはいかない。こちらの方が間違いのない自然界の法則でありました。


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