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10月6日

朝の新幹線に乗るべく、新大阪駅へ。
このまま東京へ移動して出社しようという作戦です。

今月は引っ越しの準備などで、大阪の現自宅に帰ることが多いのです。
だいぶこの大阪・東京間の移動にも慣れてしまいまして、柔軟な移動を行うようになってきました。

昨日から台風が来ているとのことでしたが、風はたしかに昨日から強くなっていたものの、とくに雨は降らず。
それどころか日が射しています。

一応、ニュースはチェックしていましたが、放映されているのは、例によって沖縄と和歌山の水辺の映像。
沖縄が荒れているニュース映像を見せられても、沖縄なんていつものこと。 
台風の大きさによらず、海辺は荒れるでしょうし、マスコミなんてものはより酷い場所を映しては、さも大変そうに煽るものです。

そんな様子なので余裕すら感じながら新幹線のホームへ上がると、俺が乗るはずの列車の1つ前の便がまだ停まっていた。

どうもその停まっている便以降、JRは新幹線の運転を見送っているらしい。


とりあえず待つ。


雲の動きが速いあたりが台風の名残りを感じさせますが、青空から射す陽が温かい。
そんな陽向でつっ立って、ただ待ち続ける。


1時間近く待ったが、前の便がまだ居座っている。
コイツが居るかぎり、俺の乗る列車は入ってこない。
改札フロアはすでに人で溢れている。

さらに30分ほど待つと、「この列車は京都まで進みます」のアナウンスと共に、やっと去っていきました。
これで次は、俺の乗る列車が来る。
とりあえず進まなくていいから、座席で座って待ちたい。
車内で寝るのを見越して、睡眠不足状態でここまで来たもので、立って待つのもとても辛いのです。


などと座席に座りたいなんて夢を語ってしまいましたが、現実はさらに1時間待っても我が列車は来ない。


すると突然、ホームに軽快な音楽が流れはじめ、女性の声でアナウンスが始まりました。
やっと来たか。
疲れと安堵に脱力してアナウンスを聞く。

「のぞみ、210号は。。。
        遅れております。」

知ってるわ!

「来るのかと思ったら、
        こーへんのかーい!」

ホームの関西人全員が心の中で、吉田裕(新喜劇)バリにツッ込んだはず。


挙げ句の果てにホームの電光掲示から、
『次の列車 のぞみ210号 東京』の表示が消える。

ここにきて、まさかの運休?

ホームの土地神の如く立ち尽くしていた山がついに動いた。

階段を駆け下り、駅員をつかまえる。
ボクの電車、もう来ないの?
ただし駅員に高圧的に詰め寄る類の輩は大嫌いなので、 そこは温厚に問い質す。
その表情に哀れさがにじみ出ていたことは想像に難くない。

大丈夫、いつか来るとの駅員情報を心の支えに待ち続けると、ついに来た!
もう何時間経ったか分からないが、俺の座るべき場所がついに到着した。


恋い焦がれたシートに座る。
そして「京都まで進みます」の社内アナウンスを聞きながら、早々の眠りに墜ちていく。
一応もう1度言うが、これは出勤の話です。


ずいぶん経ったと思うが、1度目が覚めた。
まだ京都に居るのかなと窓の外を見たが、新大阪だった。

それからしばらくの記憶は無い。
気づくと新横浜付近を走っていた。
車窓からの景色は快晴。
こんなに回復するまで待たなくてもいいだろうに。


品川で降りる直前、車掌のアナウンスはこう言った。
「本日は台風の影響で、最大5時間30分の遅れが出ております」

計算してみたら、俺のことだった。


こうして大遅刻して夕方出社したが、
この台風の間、俺は最後まで、雨を見なかった。


10月14日

引っ越し準備や諸々の用があってのことながら、2週連続で大阪に戻るのは異例のことだ。

そしてニュースが伝えるには、
台風が2週連続で日本縦断するのも異例のことなのだそうだ。

今後、戻れる機会が格段に減るであろう大阪での貴重な生活をピンポイントで潰しに来るとは、自然現象とはいえ忌々しい。


今回は、土日月曜と3連休、しかも週明けの火曜は夜間作業のため夕方からの出勤。
何ともうまい巡り合わせで、大阪でゆっくりできると喜んでいたら、台風まで巡り合わせてきた。

そしてこの台風、例によって『過去最大』などの冠まで付いている。
また分かり易くも、道中速度を落として月曜から火曜という帰京に支障が出るタイミングにきっちり合わせてきているあたりに、 意思のようなものを感じるのです。


先週、大遅刻をやらかしている身としては、ニュースに気をつけて目を配っていると、
「大阪では、月曜の午後から、JRが全運休を前日に決定」
などと言い出した。
これまた異例のことらしいが、もうここまで言われると、 ますます予定より早い帰京をするしかないではないか。

仕方がないので、日曜の晩に急いで月曜昼のチケットを買いに走る。
3連休の予定が破綻したその時でした。



月曜午前、無念ながら新大阪駅へ。

改札フロアを通ると、当日券を求める人で大混雑。

それをよそ目に悠々と改札へ進む俺は、完全に勝ち組であり、勝者の凱旋なのであります。

このフロアの大半であろう逃げ遅れが確定しかかっている人たちを勝ち誇った目で見渡す俺。

ただそんな中で目に付いた、オリックスの帽子をかぶってるあのおっさんだけは、 哀れ過ぎるので、どうか優先的に乗せてやってくださいと願ったものです。
(オリックスはドームでのクライマックスシリーズにも関わらず、この日中止になった)


さてその台風。
俺が東京のアジトへの帰還を完了した途端に速度を上げ、火曜の朝には快晴が広がっていた。

やはりここ2週の台風は、俺を狙ったものだったのだろうか。


10月26日

引っ越し準備と称して頻繁に大阪に帰ってましたが、引っ越しがとうとう来週にせまったので、今週末が最後。
そんな最後の我が家を見納めて、東京に戻る新幹線に揺られております。


6月の末に東京に出てきた時は、見知らぬ地での孤独に慣れていなくて寂しい思いをしたものですが、 今回はまた違った感じの寂しさが胸を覆っています。

戦国時代だろうが現代だろうが、男が城を失うということが辛く苦しいのは同じなのでしょう。
売るか貸すかで悩んだ時、何とか貸す方向で手元に置いておけないかとも考えたものです。
しかし色々な情報や状況を考慮した結果の『売り』。

来週は千葉の新居で引っ越しの受け入れのため、俺が大阪の我が家に入るのはこれで最後。
家を出る際、俺が持っていたもう使うことのなくなった我が家の鍵を家族に渡した時に去来したこの寂しさと心もとなさは、 記憶力の弱い俺でも当分忘れることはないでしょう。


また、家を出るとき、あと1週間だというのに、離れるのが嫌と王子が泣いていました。
もう何度も経験したこのシーンに、王子も慣れたはずなのですが、昨日からずっと一緒に遊んだり出かけたりしたのが、 よほど楽しかったのでしょうか。

身内とはいえ、俺との少しの別れに泣いてくれる人が居るんですから、 俺のようなズボラな人間でも、「頑張ろう」と思えてくるのでした。


10月29日

駅のホームに在ります『立ち食い』の店で、うどんなどを晩御飯としてかき込む人を見ると、
「生き急いでるなぁ。。」と思う。

女性の場合、見る機会が少ないだけに、とくにそう思えます。



毎日ダラダラと食事をする俺は、生き急がなすぎなのでしょうけど。


11月1日

今日は千葉への引っ越しの前日です。
7月から単身で住んだこの狭いアジトともお別れです。

単身最後の休みなので、色々と歩き回ってやろうかと思っていたのですが、雨て。。
先日の連続台風といい、何かと天候が俺の行動に制限をかけてきます。

なので貴重な休みにもかかわらず、昼間からサイトの更新という珍しいことになっております。


思い返せば6月の終わりごろ、東京に出てきた日も雨が降っていました。
4ヶ月の独り暮らしでしたが、満喫できたのでしょうか。

休みは主に、住むところを探してウロウロしてただけですな。
いや、家族を大阪に残して、満喫できてちゃいけないのでしょうから、
4ヶ月で家族を呼ぶところまで持ってきたのは、俺にしてはよくやったのではないでしょうか。
今日はご褒美に酒でも飲みましょうか。
まぁ毎日飲んでるのだけど。


食事の際に最も活躍してくれた、このお皿ともお別れです。
4ヶ月前はコンビニのサラダの入れ物だったものですが、もう元のサラダの味は憶えていません。

     こうして写真で見ると、ガラスの皿に見えなくもない。

セブンイレブンはいい仕事をするね。


11月9日

千葉県民の俺です。 こんばんは。

まだ引っ越しのダンボールに埋もれながら生きています。
全く片付けていません。
片付ける気はあるのですが、なぜか行動に移らない。人間とは不思議なものです。

とはいえ、そろそろヨメ様に怒られそうなので、頑張って片付けていこうなどと思っています。 ただ身体が行動に移ってくれないんですよねぇ。
脳や遺伝子のレベルで、「引っ越しの片付けをしない」と書き込まれているのではないでしょうか。
そーいうことならヨメ様も、「仕方ない」「是非に及ばず」。。。とは言ってくれない、というか怒りに油を注ぎそうなので、近いうちに片づけますとも。


不思議なことは色々あって、
坂を避けて神奈川ではなく平坦そうな千葉を選んだのですが、新しい我が家の周りを移動してみると、やたら坂が多い。
けっこう丁寧に探して決めたはずなのに、何を見ていたんでしょうねぇ、俺。。


新しい我が家からは、南が海で北が駅なのですが、駅へ向かおうとすると、いきなり長い上り坂です。
我が家は丘の下に位置しており、丘の上に建ち並ぶ住宅街に見下ろされています。
丘というよりも、我が家から南の地形が一段下がっているという表現の方が正確なのでしょう。
海側からブロンズ聖闘士どもが攻めてきたら、我が家の位置は真っ先に落とされる『金牛宮』でございます。
このサンクチュアリにアテナは居ませんけど。


駅の向こうにショッピングモールが在ります。
そこを目指すにあたり、なんとかこの坂を避けられないかと少し道を変えてアタックしてみましたが、逆にさらに険しい坂が待ち受けており、万事休す。

踏切というものが存在しておらず、正面から攻めても、歩道橋を自転車を押して登って、線路を超えなければいけません。

千葉でも人口の多い、栄えた町らしいのですが、以前から住んでる人たちは不便ではないのでしょうか。
それとも自転車には乗らないのか?



我が家の南側(海側)にも少し行ってみました。

ただこの南方向は、東西に走る高速道路が横たわり、長城の如く行く手を阻んできます。
ふつう高速道路といえば、高架の上を走っていて、その下をくぐれそうなものですが、この高速道路、恐ろしいことに地面を這っています。

じゃあどうやって南へ進むのかというと、
地下をくぐって抜ける道が在りました。
・・・また坂です。

駅方向の坂は地形なので仕方ないですが、この高速道路は造りが悪いだけです。
おかげで、どっちに進んでも坂じゃないですか。



・・・・・ダメだ、良いところが見つかっていない。


11月30日

カニをもらった。

     こんなのを2はい

すでに絶命しているとはいえ、原形をとどめていて、しかもデカい。

手ではなくハサミという、この攻撃に特化したフォルム、
この生物の凶暴性がにじみ出ている。

小さなザリガニやクワガタムシすら触れないこの俺が、コイツをどーにかできるワケがないじゃないですか!

これをさばくため、リーチが長くて切れ味鋭い日本刀を、今日ほど欲しいと思ったことはない。


しかしこの闘いに意外な展開が。

小さな蛾やテントウムシ相手にも逃げ回るウチのヨメ様などは、俺にも増してアテにはならないと思っていたら、
なんと彼女、躊躇なくカニを掴んでまな板に置き、手際よく手足を切り落としていくではありませんか。

本人ではなくドッペルゲンガーか何かではと疑ったが、なんて使えるやつなんだ。

いつも食事の用意をしてくれているとはいえ、ここまで成長していたとは実に頼もしい。
これは末永くやっていけそうです。


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