ごく身近な身内の不幸などもあり、更新が滞っておりました。
何も無くても滞りがちな気もしますが。。。
こんばんわ。
我がチェルノヴイリ社(仮名)も最近では企業らしいルールが整っているらしく、
身内の不幸への「お悔やみ金」的な1万円が支給された。
ここで当然のように葛藤が生じる。
「会社から」と告げて素直に家族へ渡すか、
それともこの1万円をそっと財布にしまっておくのかだ。
心の中の天使と悪魔が言い争うのがお約束なはずながら、残念ながら天使は不在らしく、
俺の倫理観と悪魔の戦いの様相。
悪魔側の圧倒的な攻勢により勝負がつかないので、
とりあえずこの「りそな銀行」の封筒に納められた1万円はカバンの中に入れておき、
月末近くの財布の具合で判断しようと、日本人らしく答えを先延ばしにしてみました。
あれから10日ほどして、
我が家にてダラダラしていた時のこと。
ウチの1歳8ヶ月の王子がカバンを物色している。
そして取り出したるは2つの封筒。
1つは通勤定期を買ったあとの、空の封筒。
そしてもう1つは例の封筒である。
遠目からボォ〜っと見ていると、まずは空の方の封筒を持って台所のヨメ様の下へ駆けて行く。
「はい、ど〜じょ。」
最近おぼえた言葉で、すぐに誰かに物を渡しに行く。
「あら?封筒くれるの? ありがとう。」
ヨメ様の声が聞こえる。
ここまでボォ〜っと眺めていた俺も、
さすがに「マズい!」と気付く。
例の封筒を確保しようとカバンの方へ向かう俺の前に、
いつにない高速移動で駆け寄る王子。
「お前、そんなに早く走れるのか。」
封筒を掴んだのは両者同時。
両端をつかみ合って、取り合い状態に。
「とうちゃんの封筒だから放してね。」
ヨメ様に聞こえないように小声で王子にささやく。
もちろん王子は放さない。
どころか取り上げられるのを察知したのか、
「うわぁぁぁーーーーん!!!」
大声を。。。
こらこら、大きな声を出すんじゃない!
仕方ない、次の策だ。
「じゃあ、とーちゃんに「どうぞ」してくれる?」
と小声で言って手の力を緩めた瞬間。
体を回転させるように封筒をひったくり、その回転の勢いで俺に背を向けて戦線離脱。
ぬおっ!?しまった!! そんな体術のような動きを会得していようとは。
もはや手遅れ、「はい、ど〜じょ。」という王子の声が聞こえてくる。
「あら、また封筒くれるの?
。。。えっ お金入ってるやん。コレどーしたの?」
とヨメの声。
俺「ああ、それな。
会社からお悔やみ金みたいなのが出てね。
カバンに入れたまま忘れてたわ。」
嫁「へぇ、財布に入れずにちゃんと出すのが偉いなぁ。」
なに!?俺は迷うことが無かったのか。
しかしこの流れとなった今となっては、その話に乗っかることはできない。
ここに至っては今回はあくまで正当路線を貫き、財布に入れるなど思いもよらないという姿勢を通すことで、
俺はそんなことをしないという印象を少しでも与える方向に持っていくべきだ。
最近読んでいる『三国志』風に言うと、
ここは謀略をもって最終的にこちらの利となるような展開を作り出すのだ。
俺「まぁ、ウチも色々とお金がいるしな。
もしくは父上の方もかなりの出費になってるから、
そっちに会社からということで渡してもいいかなと思ってね。」
嫁「そうやね。じゃあお父さんに渡してみて。」
よし、流れを作れた。
これで父上に話をしてみるが、きっと父上は遠慮して受け取らないはず。
しかも俺のふところ事情を察して、「持っておけ」とまで言ってくれるとみた。
全てはこの天才軍師の手の平の上で操られているのですよ。
あれから数日、父上に会ったので予定通りに会社から出たとお悔やみ金を渡してみた。
「おお、そうか。」
あっさり受け取って収納。
あれ?
財布の残り残金3000円。
今月も残り10日ほど頑張るよ、俺。
|